離婚離婚のための調査・証拠を集める方法!裁判で認められる浮気の証拠と安全な調査方法とは
パートナーの浮気が発覚したり、隠していた借金が見つかったり。このまま夫婦関係を続けられないと感じた次にやるべきことは「確実に、もしくは有利に離婚するための準備」ではないでしょうか。
浮気や不倫であれば、不貞の証拠を突き付ければスムーズに離婚できると考えている場合は、必ずしもそうはいかないことに注意しましょう。離婚の証拠として扱われるには、いくつかの条件が存在するためです。
離婚のための証拠集めや調査は自分でできる?
離婚の証拠を集める方法としては、自分で調査する方法と、探偵事務所などの専門機関に依頼する方法の2択があります。どちらにも一長一短はありますが、結論を先にお伝えすると、裁判で認められる離婚のための証拠を、安全かつ確実に集めたい場合は探偵事務所などの専門機関に依頼した方が賢明です。
それぞれのメリットとデメリットを簡単に比較すると以下のようになります。
方法 | メリット | デメリット |
自分で調査する |
○ 費用がかからない、もしくは費用を押さえやすい ○ 自分のタイミングやペースで進められる |
● 対象者にバレるリスクがある ● 集めた証拠が、裁判などで認められない可能性がある ● 孤独感や喪失感に苛まれやすい ● 調査が正しいかどうか確信できないまま進める中で、疲弊してしまう |
探偵に依頼する |
○ 自力では入手できないような有力な証拠も集めやすい ○ 対象者にバレるリスクがほとんどない ○ 一人ではない安心感がある ○ 証拠集めだけではなく、離婚のための情報も教えてもらえる場合がある |
● 自分で調査する方法と比較すると費用は多くかかってしまう ● 信頼できる探偵事務所を見つける必要がある |
「離婚したい」という目的意識がハッキリしている前提ですが、成果を求めるなら探偵事務所に依頼し、できるだけ費用をかけたくない場合は自分で調査するという判断になります。ポイントは、探偵事務所に依頼することでかかる費用は、調査自体に対するものだけではなく、安心感を得るためのコストでもあるということです。
そのため、やろうと思えば離婚のための証拠集めや調査は自分でできますが、円滑に有利に離婚したいのであれば探偵事務所に依頼することを推奨しています。
自分で調査する
浮気調査のためにいきなり費用をかけることに抵抗がある人も多いでしょう。さらに「探偵への依頼費用は高そう」というイメージを持つ人も少なくないかも知れません。安く済ませるコツもあるため全てが一概に高い・安いとは言えませんが、探偵事務所によって依頼相場は変わってきます。
一旦、自分で調査したいという人に覚えておいてほしいのは、無断で調査機器を仕掛ける行為は違法行為にあたる可能性が高いということです。例えば、GPSや盗聴器・スマートフォンのアプリなど、パートナーにバレないために仕掛ける機器はほとんどが無断で設置するしかなく、その結果プライバシー侵害などで逆に自分が訴えられるか、バレて関係がさらに泥沼化する未来もあります。
「バレなければいい」と考えて不貞行為を働いているパートナーに対して、こちらも同じく「バレなければいい」と考えてしまう心理は理解できます。しかし、後々自分が損をしないためにも、傷心している中にあって慎重に調査しなければならないことも、自分で調査する難しさの一つなのです。
探偵に依頼して調査する
費用はかかりますが、離婚をスムーズに成立させたい人は探偵事務所に相談してみるとよいでしょう。「絶対に離婚したい」もしくは「離婚すべきかを判断したい」のであれば、不貞行為を証明する確固たる証拠が必要になります。それも、できるだけ早く用意できた方が精神的にも安心でしょう。探偵事務所であれば、調査のための機器や経験が豊富なことから、証拠集めや調査を的確に進行してくれます。
探偵事務所による調査がパートナーにバレないか?と心配に感じる人もいますが、実際にはバレることはほとんどありません。また調査費用は、事前にパートナーの怪しい日時や場所などを伝えれば、その分調査員も時間や場所を限定して調査できるため安価になっていきます。
とはいえ、「具体的にどうやって調査してくれるのか?」や「依頼して本当に離婚のための証拠が手に入るのか?」など、費用に見合った成果が得られるかどうか不安は残るでしょう。以下のページでは、自分で浮気調査をしたケースと、探偵事務所に依頼した体験談をまとめているので、こちらも参考にしてみてください。
関連記事:浮気調査したことある人の体験談|自分でやる?探偵に依頼する?どちらが良いのか検証
裁判所が離婚を認めるケース
話し合いで決める協議離婚や、調停委員の仲介による調停離婚でも決着がつかない場合は、裁判離婚に持ち込まれます。裁判離婚とは、裁判所に申し立てを行い、法的な根拠から離婚問題を裁くものです。裁判所が離婚を認める具体的な事由は以下の5つです。
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。 一 配偶者に不貞な行為があったとき。 二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。 三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。 四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。 五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。 |
裁判における判断基準は「法的な根拠」であるため、提出される証拠は第三者から見ても不貞行為を直接的に示すものでなければいけません。例えば、肉体関係を証明する写真や動画、または、組み合わせることでそれを示せる証拠などです。端的にまとめると、性交渉の事実を証明できる証拠があるかどうかです。
また、裁判所が離婚を認めるかどうかは、その行為が離婚の直接的な原因として考えられるかどうかです。不貞行為が明らかになれば離婚は認められますが、例えば、性格の不一致といった理由では認められづらくなります。
裁判所が離婚を認めないケース
上記の民法で定められた事由に該当しない理由と判断されれば、裁判所は離婚を認めません。また、裁判で提出された証拠が不十分の場合もやはり認められづらくなります。
証拠が不十分とは、不貞行為を示すものではない証拠の他に、その証拠が不適切な方法で入手された場合です。例えば、パートナーに無断でスマートフォンに監視アプリをインストールしたり、パスコードを入力して勝手にスマートフォンの中身を見ることなどです。他にも、配偶者であってもGPSや盗聴器を無断で仕掛けることはプライバシー侵害にあたる可能性もあります。
浮気や不倫による離婚の場合、パートナーに気付かれないように証拠集めをすると考えがちですが、実はその行為自体が不正アクセス禁止法などの違法行為に抵触してしまうといったケースもあります。そのため、自分で浮気調査をする際は、どんな証拠が有効で、どんな方法で入手されたものは無効なのかを知っておく必要があります。
以下のページでは、自分で浮気調査をする際に用いられやすいが、実は違法行為にあたるかもしれない方法について詳しく解説しています。
関連記事:GPSは浮気調査に有効?バレたらどうなる?おすすめの設置場所などを解説
関連記事:ボイスレコーダーで浮気調査は可能?証拠として認められないケースやリスクとは
関連記事:浮気調査におすすめのアプリ6選|相手のスマホをバレずに監視する方法はある?
信頼できる探偵事務所の選び方
ここまでの解説で、自分で調査をするのはリスクが伴うため、離婚をスムーズに進めたい人は探偵事務所に相談するのが無難であることがご理解いただけたのではないでしょうか。
続いて気になるのは、数多く存在する探偵事務所の中で、どのように信頼できる依頼先を見つければいいのか?かと思います。信頼できる探偵事務所を選ぶためには、以下に4点で判断することをおすすめしています。
- 見積もりの内容をしっかり説明できる
- 探偵業届出番号が確認できる
- 調査報告書の内容が細かい
- 機材の使用用途を説明できる
基本的なことですが、電話や相談時の応対で対応が良くないよ感じた場合は依頼を避けるのが賢明です。
見積もりの内容をしっかり説明できる
探偵事務所の調査料金は、調査の内容や期間によって異なります。そのため見積りを依頼する際には、その料金の内訳をしっかりと確認することが大切です。
信頼できる探偵事務所であれば、見積りの内容について質問や疑問があれば丁寧に説明してくれるはずです。もし、内訳を曖昧にされたり、追加料金の可能性について説明を求められなかったりする場合は注意が必要です。
見積りを依頼する際には、複数の探偵事務所から見積りを取り、比較検討することをおすすめします。そうすることで、より適切な事務所を選ぶことができます。
探偵業届出番号が確認できる
探偵業者に調査を依頼する際には、探偵業届出番号の確認が重要です。探偵業届出番号とは、探偵業者が探偵業法に基づいて公安委員会に届出をした際に交付される番号です。探偵業は、個人のプライバシーや人権を侵害する恐れのある業務であるため法によって規制されています。そのため、探偵業を営むためには公安委員会に届出を行うことが義務付けられています。
探偵業届出番号は、探偵業者の信頼性や適正性を判断するための重要な情報です。探偵業届出番号が存在しない業者は、探偵業法に違反している可能性があります。また、探偵業届出番号があっても、その番号が正しいかどうかを必ず確認するようにしましょう。
探偵業届出番号の確認方法は、以下のとおりです。
- 探偵事務所のホームページや広告で確認する
- 探偵事務所の営業所に提示されている
- 都道府県公安委員会ホームページで確認する
探偵業届出番号は、探偵事務所のホームページや広告に記載されていることがほとんどです。また、探偵事務所の営業所には、探偵業届出証明書が掲示されているはずです。探偵業届出証明書には、探偵業届出番号が記載されています。
また、都道府県公安委員会ホームページでも探偵業届出番号の検索ができます。探偵業届出番号を入力して検索すると、その番号に該当する探偵業者の情報を閲覧することができます。
探偵業届出番号の確認は、探偵業者に調査を依頼する際には、必ず行うようにしましょう。探偵業届出番号の確認により、探偵業者の信頼性や適正性を確認することができます。
調査報告書の内容が細かい
探偵の調査報告書とは、探偵が依頼者からの相談内容に基づいて調査を行い、その結果をまとめたものです。調査報告書には、調査対象者の行動が詳細に記載されているため、調査の成果を把握するのに役立ちます。また、裁判などの訴訟において証拠として提出されることもあります。
調査報告書の精度を確かめるためには、以下の点に注意しましょう。
- 調査対象者の行動が、分単位で詳細に記載されているか
- 調査対象者の行動が、証拠となる写真や動画で裏付けられているか
- 調査報告書の形式が統一されているか
探偵事務所側からすれば、調査報告書の精度は依頼者からの信頼を獲得するためのものであり、丁寧に作成する必要があります。
機材の使用用途を説明できる
探偵が調査を行う際には、さまざまな機材を使用します。主な機材は、以下のとおりです。
種類 | 具体的な機材 |
カメラ | 一眼レフカメラ、ビデオカメラ、ボディカメラ、ドライブレコーダーなど |
録音機 | ICレコーダー、ボイスレコーダーなど |
尾行用車両 | 一般車両、覆面車両など |
無線機 | トランシーバーなど |
調査用ソフトウェア | GPS追跡システム、人物検索システム、盗聴器探知機など |
これらの機材は、調査の目的や状況に合わせて使い分けられます。例えば、尾行調査ではカメラと録音機が必須です。また、盗聴調査では盗聴器発見器が欠かせません。
探偵に調査を依頼する際には、これらの機材の使い方を簡単に聞いてみるのもよいでしょう。きちんとした説明ができる場合は、信頼がおけるでしょう。
ただし、対象者に無断で盗聴機器を設置するなどの違法行為を依頼された場合は注意が必要です。探偵は、法令に従って調査を行う義務があります。違法行為を依頼された場合は断るようにしましょう。
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まとめ
浮気で離婚をする場合、裁判で証拠の有効性を認めてもらう必要があります。裁判で認められる浮気の証拠とは、肉体関係があったことを証明できるものであり、写真や動画、ホテルの領収書などが一般的です。
自分で調査することも可能ですが、くれぐれも違法行為に抵触したり、訴えるはずは反対に相手から訴えられてしまうなど不利な状況を招かないように注意しましょう。
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