トップリーダーズインタビュー 宗次德二特別顧問

放送日 3月28日火曜日 23:15~23:30 ラジオ日本

『ココイチ』と云う言葉を、一度は耳にしたことはあるだろう。黄色い看板のカレー専門店『カレーハウスCoCo壱番屋』のことである。今回のトップリーダーズゲストは、その『ココイチ』の創業者の宗次德二さん。
現在、株式会社壱番屋は、カレー専門店以外にも、あんかけスパゲッティ専門店、ラーメン店、ハンバーグ専門店などを展開している。昭和53年1月に第1号店を名古屋市郊外に開店してから、平成29年3月の時点で、国内に1,296店舗、海外に161店舗ある。

東京都港区のラジオ日本 東京支社にて収録。

宗次さんが25歳の時、名古屋市郊外に開いた喫茶店が『ココイチ』の前身となっている。昭和49年のことだ。苦労して始めた喫茶店が徐々に軌道に乗っていく中で、「もっと売り上げを伸ばすには何かメニューに加えよう」ということで、美味しかった奥様のカレーをメニューにすることにした。これが評判を呼び、次第に繁盛店へとなっていく。

そして、カレーを始めた時、出前も始めたそうだ。「これ以上お店に来て頂く余地がない」という理由からである。そう、お気づきだろうが、既に、この時点で、現在の『ココイチ』のスタイルが出来上がっているのである。

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「楽しいから続けられる。日本一朝型です。」

宗次さんは自らのことを『日本一の変わり者・変人』と呼ぶ。毎日3:55に起床しており、「日本一朝型です」と笑う。「さーゴーゴー(3:55)、今日もやるぞ」って気持ちになる。これをほぼ毎日、10年続けていると云う。

宗次さんは、早起きは『百利あって一害なし』と云う。「朝は人のために使える貴重な時間が生み出される」そうだ。その中には、街の清掃活動も含まれている。収録当日も、地元名古屋で6:30から8:00まで清掃活動を行って来たと云う。

「楽しいから続けられる。良いことをしていると楽しい。だから続けられる。人のために時間を使うことは苦ではない」と云う宗次さんだが、「正直、朝早く起きるのは辛いです。でも、その数分後には『早く起きてよかった』となる。この繰り返しです」とも語る。

この点はビジネスにも繋がっている。「早起きは課題」と云う宗次さん。「早起きぐらい出来なければ、(仕事の)目標を達成することなんか出来ません。そして、朝早く起きたら会社に行きます。家に居てはダメです。会社の色々なことが出来る時間になります。その時間にこそ『価値』があります」と語る。

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モチベーションを上げるには『増収増益の継続』

社員のモチベーションを上げるには「増収増益の継続」だと云う。「増収増益を続ければ、経営における全ての問題は解決できます。だから、経営者が誰よりも一生懸命やり続ける必要があります。経営者次第です」と言い切る。

宗次さんに成功の秘訣を伺うと「真面目にやり続ける」この一言だ。

「ビジネスのノウハウはお客様から学びました。これまで、一度もコンサルタントの先生にお願いしたことはありません。だから、『ココイチ』というカレー専門店が出来ました。もし、コンサルタントの先生にお願いしていたら、間口が2間半しかない三流立地の貸店舗に『ココイチ』を出すことは確実に反対されたでしょう」と語る。

続けて「初出店の時は、お客様の接客を第一に考えていたら絶対に大丈夫、という自信しかありませんでした。売り上げが上がれば良いってものではありません。お客様への感謝、もっと喜んで頂きたいという気持ち、それが基本です」この言葉に宗次さんの経営者としての強いポリシーを感じる。

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芸術や文化の発展にも尽力

宗次さんは、15年前に、株式会社壱番屋の経営から退かれている。

現在は、芸術や文化の発展にも尽力されている。私財を投じて作られた『宗次ホール』と云うクラッシクホールがそれだ。名古屋市の中心地・栄に所在する。その想いは「演奏会を通じて、幼少の頃から頑張ってきた演奏家の人達に、機会を提供したい」ということに始まる。

「クラシック音楽を愛好して頂きたい。クラシック音楽は心を優しくしてくれる。内面から穏やかに癒やしてくれる。その場に足を運んで、生で一音一音を体感して欲しい。その良さに触れて欲しい」そんな想いが今日に至っている。

宗次さんは『ココイチ』創業時から、寄付活動にも積極的に取り組んでいる。それは、「経営者の義務」だとのお考えだ。そして、『ココイチ』の経営を退かれた後、NPO法人イエローエンジェルを立ち上げる。夢と目標を持って一つの事に打ち込んでいる様々なジャンルの方に支援活動を行っている。合わせて、講演活動も行っている。

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収録を終え、宗次さんのお言葉一つ一つのどれもが印象的であり、そのどれもが的確である。曖昧さは一つもない。「お客様に喜ばれたい」と言い切る。これこそが、本来あるべき経営者としての責任なのであろう。

岡田社長が代表を務める総合探偵社・株式会社MRには、宗次さんが書かれた『経営の達人』という『日々のことば』というカレンダーが貼られている。そこには、常にお客様を優先し、人のために行動する意味と大切さが書かれている。


最後に、宗次さんは「寄付は究極の贅沢」と云う。「社会のために使ってもらった方が余程意味がある」。そして、これは「経営者の義務」と言い切る。

<告知>
3月28日(火曜日)より、宗次ホールで『第6回宗次エンジェルヴァイオリンコンクール』を開催。
4月2日(日曜日)に本選が行われた。
>> 宗次エンジェルヴァイオリンコンクール

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田村 淳
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